
昔の人は、寒さを凌ぐ為に服を着ました。
現在では、もちろん寒さを凌ぐという用途もありますが、ファッション性というものがより重要視されるようになり、どんなに寒くても、ファッションのために薄着をするがんばりやさんが現れるなど、服装で個性を表現するようになりました。
事実、服の選び方一つで、若く見られたり、老けて見られたり、怖そうに見えたり、やさしそうに見えたりもします。
周りの人たちは、その視覚的な情報を元に、その人の人間性を判断しようとします。
現在では、服装はその人を表すプロフィールのひとつなのです。
もちろん実際は、服装などでその人を判断する事なんてできないのですが。
そしてふと考えました。
もしも世の中に服装の自由がなくなったらどうなるのだろうと。
こんな事が現実に起こってしまったら、とても恐ろしい結果が待っているのではないかと思いました…
例えば、もしも日本の法律が改正されて、明日から白い全身タイツしか着てはいけないという事になってしまったらどうでしょう。
国民一人につき10着の白い全身タイツが国から支給され、それらを改造することなく身に着けなければならないのです。
また、普通の服などを着てしまうと、これまた白い全身タイツを着た警察官に逮捕される事になっているとします。
この状態で、普通の生活が成り立つのでしょうか?
きっと成り立ちはするだろうと思います。
中には、白い全身タイツを着るという行為に抵抗があり、思い悩む人もいるかもしれません。
私の場合は、周りも全員タイツなら、そんなに恥ずかしくはないと思いますし、それなりに楽しむ事ができるような気がします。
おそらくタイツ初日は、全国的にかなりおもしろい光景が広がっていると思います。
駅のホームでも、バス停でも、横断歩道でも、どこに行っても真っ白な人達。
気になるあの子も、会社の部長も、テレビの中の芸能人も、みんな白い全身タイツですからね。
その日は仕事どころではないかもしれませんね。
ところが人間は慣れるのが早い、つまらない生き物なので、その新鮮さも3日でなくなると思います。
その後は、タイツを見るのもイヤなぐらい、服装に関してはつまらない日々が来る事でしょう。
そして、ほぼ間違いなく、膝のところを少しやぶってみたり、小さなアップリケ付けてみたり、ペンキを少し飛ばしてみたり、逮捕されるかされないかのギリギリのところで、なんとか個性を表現しようとする人たちが出てくるはずです。
でも、もともと全身タイツだし無駄な努力です。
そのうち政治家だけはシルバーのタイツとか、もしくは普通の服を着ることが許されたりして、国民の怒りは爆発するのです。
なんて恐ろしい世の中でしょう!
こんな恐ろしい事が起きないためにも、今のところ服装の自由が認められている国『日本』に生まれて良かったと思います。
皆さん、個性的なファッションを積極的に楽しみましょう!
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