
地球上にはたくさんの生物がいて、どれも個性的な形をしています。
象は鼻が長かったり、キリンは首が長かったり、鯨はありえないぐらい巨大だったり。
普段は当たり前のように見ている生物の特徴が、実はものすごく斬新なデザインなのです。
しかも、そのすべての特徴が、趣味や娯楽とは違い、自然を生き抜くための機能を追求した最終形態であるため、正解は無いといわれるデザインにおいても、BESTなデザインといっていいのかもしれません。
もちろん人間の体も、無数の機能的デザインが満載です。
例えば『手』ひとつを考えてみても、とてもよくできています。
電車に乗った時に、手すりや吊り革を握った際、それぞれの指の長さや関節の位置が微妙に違うため、どんな角度から握ってもぴったりフィットすると同時に、しっかり力も入ります。
これはとてもよくできたデザインだと思います。
そしてなにより、こんなに自由自在で繊細に動かせる道具は他に無く、プリンターから写真が綺麗に印刷されて出てくる事以上に、私にとってはどういう仕組みなのか全くわかりません。
普段、何気なく行なう事のできる動作のすべてが、この機能的デザインの集まりのおかげなのです。
ところで、個人的に興味を引かれる美しいフォルムの生物は一体何だろうと考えてみました。
ハト以外の鳥はとても美しく、蝶も美しい。イルカや熱帯魚も美しいし、ダンゴムシも王蟲みたいで美しい。
あっそれから人間(もちろん女性)も美しいし、今は滅んでしまった恐竜(特にトリケラトプス)も美しい。
考え出すといろんな生物が出てきますが、一番インパクトがあったという意味で頭から離れないのは、子供の頃に百科事典で見つけた『サナダムシ』でしょうか。
おそらく20年ほど前の事なので、現在の研究結果とは違うかもしれませんが、当時は百科事典にこのように記載されていた記憶があります。
■名前:サナダムシ
■全長:8〜10m
■人間などの腸に寄生して、栄養分を拝借して生活している
■胴体がちぎれても、頭部さえ残っていれば再生される
■胴体の節の一つひとつも生きている
■例え死んでも、頭部の爪を腸内にひっかけ、意地でも居座る
記憶に残る当時の百科事典のイラスト

なんてすごい生物だろうと思いました。
しかもその見た目も、とてもかっこいいと思いました。
特にそのありえない長さと、大きな目のようなものと、ひっかけるための爪が、とても魅力的でした。
また、なぜか頭部は、長さが10cmぐらいの大きさがあると思っていました。
Googleの画像検索で調べてみると、実物はこのような形をしていないような気もするのですが、私の中では『サナダムシ』といえばこれなのです。
当時これを描いたイラストレーターさんには、本当に感謝です。
全く無駄のないスマートな身体と、強烈なインパクトと愛嬌のある頭を持ったサナダムシ。
このすばらしい生物のぬいぐるみを、だれか制作しようとか思わないのでしょうか?
絶対流行ると思いますよ。
抱き枕とか。
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