この写真のオブジェは、私が有田陶器市で思わず買ってしまった不思議なデザインの置物です。
この置物は、色、質感、形状、素材…どれをとっても私にとって非常に魅力的な存在です。
なぜこの置物に魅力を感じるのかを、自分なりに分析してみました…
まず、個人的な事ですが、私の場合はその物体が何の素材でできているかは非常に重要です。
特に、コレクションなどとして机の上に飾っておくものは、まず素材を見ます。
理想的な素材は、金属、焼き物、石、木、ガラスなどです。
あまりうれしくない素材は、塩ビ、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネイトなどの樹脂製品です。
ただし樹脂製品が絶対いやだというわけではなく、なぜかあまり所有欲を刺激されないのです。
同じような感覚の人は、割と多いのではないかと思いますが、どうでしょう?
きっとこのような部類の人達は、パソコンの基盤にある放熱板が気になったり、カメラはライカが最高と信じていたり、車の変速はMTじゃないと落ち着かなかったり、ル・クルーゼの鍋でしかカレーを作らないというような人達ではないかと思います。
デザイン面から見てみると、樹脂製品はどんな形でも作る事ができます。しかも、必ずオス型が存在するので大量生産が可能で、商品価格も安く設定する事ができます。
まさに、今の時代にマッチした素材といえるかもしれません。
これに比べ、鉄や焼き物などはデザインがかなり制限され、何でもアリというわけにはいきません。
ただし、たくさんある制限の中で、作家さん達は自由に作品制作をして、魅力的な作品をたくさん生み出しています。
どんな形状でも作る事ができるからといって、必ずしも製品の魅力につながるとは限らないと私は思います。
同じ色でも、ステンレスよりプラチナの方が絶対量が少ないから魅力的だったり、
味では劣っても、しめじよりマツタケの方が生産量が少ないから食べたいと思ったり、
芸能人だから、とりあえず良かったり、
人間は、本来の魅力や性能とは別の部分に価値観を見出す生き物のようです。
他の動物から見たら、プッと笑ってしまうような、そんなおかしな生態の人間だからこそ、いろんな楽しみがあるのかもしれません。
必要なものはがまんしても、無駄なものは買ってしまう。そんな私達をターゲットにした商売は、これからも絶対になくなることはありません。
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