2016年05月28日

ハスラー(MT)に2年以上乗って感じたこと、やったことなど。

スズキ ハスラー

ハスラーのマニュアル車に乗り始めて、2年以上が経ちました。
走行距離はそんなにありませんが、ほぼ毎日ちょい乗りしている中で、いろいろと思うところもあります。
そこで、ハスラーという車について、まずは個人的に感じたことをまとめて書いておこうと思います。

電子スロットル


ハスラーに乗り始めた頃は、クラッチのフィーリングに違和感があると思っていたのですが、原因はアクセルが電子スロットルになっていることでした。
電子スロットルの車は初めて(MTでは)だったので、アクセルのレスポンスが悪い(ワイヤー式のアクセルに慣れている人間からすると)ことに気付くのに時間がかかったのです。
具体的には、0.3秒ほど遅れて反応します。
例えば、エンジンブレーキのためにシフトダウンする際は、アクセルを煽ってすぐにクラッチを繋ぐと、車の挙動がぎくしゃくします。
おそらく、アクセルを煽った瞬間には、まだエンジンの回転数が上がっていないため、クラッチを繋いだ瞬間に壮大なエンジンブレーキがかかり、その後にエンジンの回転数が上がって車がグッと前に出るからだと思われます。
クラッチ側も電子クラッチになって、0.3秒ほど遅れて反応してくれればバランスが取れて問題無いのですが…
その後しばらくは、0.3秒のタイムラグを意識的に調整しながら乗るのは、地味にストレスを感じていました。
それでも慣れというのは恐ろしいもので、今ではほとんど気にならなくなりました。


1速か2速か


個人的なギアの選択方法についてです。
完全に停止している状態から発進する場合は、必ず1速を使用しますが、走行中に停止寸前までスピードを落としてまた走り出す際に、1速を使うか2速を使うかで悩む瞬間があると思います。
私の場合は、完全に停止していなければ、必ず2速を使用します。
ハスラーの場合、1速にはシンクロ(ギアを切り替える際に、エンジン側の歯車と車輪側の軸との回転速度を同調させ、スムーズに切り替えができるようにするための機構)が付いていないようで、わずかでも車が動いている時は1速に入りにくいです。
もちろん入らないことは無いのですが、無理やり押し込んだ時のグニャッとした感触が気持ち悪く、トランスミッションを痛めているような気分になります。
なので、車速がほぼ0に近いという状態でも、わずかに車が動いている場合は2速を使用するようにしています。
半クラッチを若干長めに使う必要があるものの、クラッチ版が減るほうがまだ気分的に楽です。


バックギア


変速比で少し不満なところがあります。
ローギア(1速)よりも、バックギア(後退)のほうが変速比が小さくなっていることです。
つまり、1速での前進よりも、バックのほうが速く走ることができるというわけです。
バックは前進よりも慎重に運転する場合が多いので、できれば1速よりもギア比が大きくなっていたほうがいいような…
せめて、ジムニーやエブリィやスイフトやエスクード2.4のように、ローギアとバックギアの変速比があまり変わらないぐらいだとうれしいです。


静音性


静音加工などを行なって、できるだけ外部の音を遮断したいという人は多いようです。
確かに、音楽を聴きながらオートマでのんびり走りたい人や、後部座席の人とも会話を楽しみたい人など、快適性を求めるならそのほうがいいのは間違いないです。
私の場合は快適性にはあまり興味が無く、車外の音を情報(交通状況や車の状態を判断する目安)として積極的に聴きたいほうなので、静音加工などは一切行ないません。
右後方から車が近付いてきているなど、他の車が発する音も積極的に聴きたいし、エンジン音もある程度は聴こえたほうが運転が楽しく、シフトアップやシフトダウンのタイミングも音が教えてくれます。
ただしロードノイズだけは必要無いです。
ハスラーの場合、路面の状態にもよりますが、普通の軽自動車よりもロードノイズが気になる場面が多いです。
サスのストローク量や車体のデザイン上、タイヤハウス内の空間が多いつくりになっているので、そこで音が反響し増幅されているような気がします。


重量バランス


CVT車は、若干フロントのサスペンションが沈み込んで前かがみになっているような状態です。
たしかに実車や写真で、タイヤとタイヤハウスの隙間を確認してみると、後輪より前輪のほうが狭くなっています。
実はMT車は、前輪と後輪のタイヤとタイヤハウスの隙間はほとんど変わりません。
私の場合の実測で、フロント側が1mm狭いだけなので、目視では均等に見えます。
この違いは、おそらく車重の関係によるものだと思います。
どのグレードでも、CVT車よりMT車のほうが20Kg軽くなっているのですが、これはトランスミッションの重さの違いです。
つまりMT車のほうが、前輪の真上あたりで20Kg軽いということになります。
MT車もCVT車も足回りは同じ設計になっているらしいので、MT車のボンネットの上に10Kgの米袋を2個載せたとすると、サスペンションがそれなりに沈み込む気はします。
そういう意味では、デザイン上の見た目はMT車のほうがバランスが取れています。
ただし、車重があるほうが慣性が働くので、路面の凸凹に対して車体の上下の揺れは少なくなるはずです。
おそらくCVT車のほうが、一般的な乗り心地としては快適(突き上げ感が少ない)に感じられるのではないかと思います。


他にも細かいことを言えばキリがありませんが、ハスラーのマニュアル車について個人的に感じたことといえば、だいたいこんな感じです。
次に、交換したパーツや、積載しているものなどについて書いておこうと思います。
かなり個人的なことですが、安全性や機能性、走行性能を高められるものはOKですが、そのような目的以外のアクセサリー類には全く興味がありません。
つまり、単なる装飾目的のものは一切購入していません。
実用性だけを考えたらこうなった、という結果が以下の内容となります。


シフトノブ


シフトノブ

シフトノブは、私にとってはかなり重要なパーツです。
純正で装着されているゴム製のものは、手にベタつく感じが気に入らなかったため、車を購入してすぐに交換しました。
新たに装着したものは『RAZO GTアドバンスノブ2』というものです。
シフトノブを交換した経緯ついては、以前の記事『ハスラーMTのシフトノブを交換。』に詳しく書いています。
せっかくマニュアル車に乗るのだから、シフトフィールは大切にしたいのです。


撥水タイプのワイパー


POWER 撥水ワイパー

純正ワイパーから、ガラコの『POWER 撥水ワイパー』に交換しました。
ハスラー用の型番は、運転席側も助手席側も『No.5(400mm)』です。
個人的にワイパーへのこだわりは無いのですが、せっかくなら雨の日に少しでも視界がクリアーになればとの思いで交換しました。
結果は…
確かにワイパーの動く範囲は撥水処理されていて、水をはじきます。
ただし、視界がクリアーになったかというと、多少は実感できるものの、一般道ではそれほど大きな差は無いように思います。
高速道路を走る機会が少ないので、まだ試してはいませんが、速度の出る場所を走る際は、ワイパーを動かさなくても視界が確保できるのかもしれません。
ワイパーゴムに濃縮ガラコが配合されているため、交換時に手や服に触れると黒いスス状のものがついてしまうので注意が必要です。


エアコンフィルター


エアデュース FD504

カーメイトの『エアデュース FD504』に交換しました。
新車のときに装着されているものは、かなりペラペラのもので、埃や虫などをキャッチするだけの簡易的なフィルターです。
健康のことも考え、PM2.5はもちろんですが、カビ菌なども除去できるよう、防塵・脱臭・抗菌の3層タイプのものに交換したというわけです。
エバポレーターに一度カビが発生してしまうと、そう簡単には掃除できないのと、エアコンを使うたびにカビ臭がするのも嫌なので、抗菌タイプであることは必須だと考えています。


高効率ハロゲンライト


エクストリームヴィジョン

純正のハロゲンライトを、フィリップス社の『X-tremeVision(エクストリームヴィジョン)』に交換しました。
好みのライトの条件としては、できるだけ熱を発しないものなのですが、それならLED一択ということになります。
ところがLEDの場合は、光軸の問題、カットラインの問題、運が悪ければ早い段階での球切れ(実際は回路の耐久性)など、まともな製品を購入したとしても、現段階ではまだまだ不安要素が多い印象です。
そこで、いろんな条件下でも安定しているハロゲンの中でも、高効率ハロゲンライトを選択しました。
エクストリームヴィジョン

取り付けた状態です。
エクストリームヴィジョン

ハロゲン球の形状は、純正品と比べて細身で、先端がメッキ処理されています。
エクストリームヴィジョン

夜間走行で使用した実感としては、かなり明るくなった印象です。
もちろんHIDに匹敵するような明るさはありませんが、光の色は純正とHIDの中間ぐらいの黄色がかった色で、個人的には好みです。
高効率ハロゲンは、純正ハロゲンが熱エネルギーとして放出している部分の一部を光エネルギーとすることで、光量を必要とする場合には効率が良いというわけです。
光よりも熱の方が必要だ!という人にとっては、逆に非効率ということになります。
結果的には、純正と比べると発熱量が少ないので、私の好みには近くなります。
ただし、フィラメントに負担がかかるので、純正と比べると早く球が切れてしまうのがデメリットです。
ハロゲンライトの交換は簡単なので、念のために純正ハロゲンを車に載せていれば何の心配もありません。


ショックアブソーバー(リア)


NEW SR SPECIAL

リアのショックアブソーバーを、カヤバの『NEW SR SPECIAL』に交換しました。
ハスラー用として販売されている型番は『NSF1247』です。
純正のリアショックの乗り心地は、ネットでは評判が悪いようです。
でも、私は結構好きなんですよね。
なぜかというと、ハスラーの乗り心地をひとことで表現するなら、『ラジコンカー』であり、それがなかなかおもしろいからです。
スネ夫のラジコンカーをドラエモンの道具で大きくして、それに乗っているような感覚といえばわかりやすいと思います。
ひょっとすると、最新のハスラーは、ショックアブソーバーがマイナーチェンジされて、快適な乗り心地になっている可能性もありますが、少なくとも『J-STYLE』が出る前のハスラーはラジコンカーのようです。
『遊べる軽』として、楽しむことに重点を置いて開発した車としては、この何とも言えない乗り心地の方向性は間違っていないと個人的には思うのです。
評判が悪いと言われる要因としては、遊びではなくメインのファミリーカーとして、3〜4人で乗車することの多い人にとっては、かなり問題のある車ということになります。
もちろんその理由は、後部座席に乗った人が盛大に上下左右に揺れるからで、私の場合もこれが理由でショックアブソーバーの交換をしたのです。
NEW SR SPECIAL

後部座席に人を乗せる機会が無いという人にとっては、ノーマルでいいと思います。
ちなみに、交換することによって、乗り心地は劇的に快適になりました。
斜めに段差を乗り越えたときの横揺れがスッと収まるようになり、良くも悪くもビヨンビヨンとした乗り心地は無くなったわけです。
個人的には、何のおもしろみも無い普通の軽自動車になったという感じです。


簡易チェーン(布タイプ)


Weiss sock

今年の1月は、九州でも記録的な大雪となり大変でした。
そこで、『バイスソック』という、簡単に着脱できる布製のタイヤチェーンを購入しました。
ファーストカーとして使用している『ラクティス』には、純正アクセサリーで購入していた『オートソック』(コンセプトは同じような商品)というものを積んでいたので、雪道でも何の心配も無く走行できました。
これはかなり便利だと思い、ハスラー用をあわてて購入したというわけです。
セット内容は、説明書とビニール手袋とバイスソックです。
Weiss sock

ハスラーのタイヤサイズは『165/60R15』なので、適合する品番は『S74』というものになります。
Weiss sock

まだ一度も使用していませんが、ハスラーはタイヤとタイヤハウスの隙間が多めなので、着脱はかなり楽だろうと予想できます。
また、ヨーロッパ車のように、タイヤとタイヤハウスの隙間が狭くて、普通のタイヤチェーンを装着しにくいという場合にも、この商品なら簡単に取り付けることができると思います。
もちろん、メリットもデメリットもある商品ですが、私の場合にはメリットのほうがかなり大きく感じられるツールです。


アクセサリーフック


アクセサリーフック

ハスラー専用のアクセサリーフックは値段が高すぎるので、ホームセンターで金属製のフックを購入しました。
ボルト部分のサイズはM6なので、問題無く装着でき、ナットも付いていたので、角度の調整もできます。
無塗装の金属色でもよかったのですが、できるだけ目立たなくするために、黒に塗装しました。
遠出をする時は、念のためにスペアタイヤを載せておくのですが、そんな時もバンドでカッチリ固定できるので便利です。
アクセサリーフック

スペアタイヤを積載しない時でも、普段から遊び道具や小物を入れたボックスを載せています。
ハスラーのラゲージスペースは、表面が樹脂製のツルツルしたものなので、ボックスがカーブのたびに右往左往しないためにも、このフックが活躍しています。


緩衝材


ハスラーに乗り始めて1年ぐらいした頃から、道の悪いところで車が揺れると、助手席側の前方あたりからカタカタ…と音がするようになりました。
しばらくは全く気にしていなかったのですが、その半年後ぐらいには結構音が大きく感じられるようになってきたので、なんとかすることにしました。
カタカタ音の出所を探すために、ドアの内張り内部やダッシュボードの内部を分解するなど、いろいろと苦労して調べた結果、やっと異音の原因を突き止めることができました。
結論から言うと、カタカタ音の原因は、Aピラーの内装用の樹脂パーツが、Aピラーのボディ側の鉄とこすれ合って出る音でした。
それともう一箇所、Aピラーの内装用の樹脂パーツが、ダッシュボードの樹脂パーツとこすれ合う部分からも音が出ていました。
この2箇所に、シールタイプの薄い緩衝材を貼ることで、音はピタリと止みました。
それから数日すると、今度は運転席側のAピラーからも音が聴こえてきたので、再び2箇所に同じ処理を施しました。
現在はまったく異音が聴こえてくる気配は無く、気分もスッキリです。


その他


ラゲージルーム下

ラゲージルーム下には、純正のハロゲンライト(球切れの際の交換用)と、純正品とは別の工具類、プラグインで家庭用の電動工具などが使えるインバーターを積載しています。
純正で装備してあるパンク修理キットも一応積載はしているものの、これを一度使うと後々面倒なことになるので、スペアタイヤを積んでいない状態でパンクしたら潔くロードサービスを呼ぶでしょう。

100円ショップで購入した携帯ミニトイレも積載しています。
携帯ミニトイレ

日常の中で使う機会は無いと思うのですが、誰かを乗せていて渋滞にハマることもあるかもしれないし、運転中に突然の災害が起こったりすることもあるかもしれないので、念のための準備です。

最後になりますが、ごく最近、足回りの一部に防錆塗装をしました。
というのも、リアを下から覗き込んだ際に、左右の車輪を繋いでいる車軸(黒い棒)の一部に錆が発生しているのを発見し、気になっていたからです。
錆が発生している箇所は、溶接部分でもないのに盛大に塗料が浮いて錆が進行していました。
そもそも錆が発生するの早すぎでしょ?と思いながらも(ラクティスのほうがかなり長く乗っているのに錆は一切無いので)、せっせと錆を落として防錆塗料(黒)を塗りました。
軽自動車は軽量化のためにも塗装が薄くて錆びやすいのかもしれないし、下回りの錆は自分で確認して補修するぐらいの気持ちでいたほうがいいかもしれませんね。
ついでにタイヤハウス内の塗装のあまい部分も防錆塗料を塗っておきました。


以上が、ハスラー(MT)に2年以上乗って感じたことや、やったことなどです。
ワゴンRベースの使い勝手の良さも魅力ですが、なんといっても思い通りの走行ができる『マニュアル・トランスミッション』であることが、日々のちょい乗りを楽しくさせているのだと思います。
そもそも長距離運転をすると非常に疲れる車なので、ちょい乗りだからこそ楽しいと思えるのかもしれないですね。



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posted by a2me at 10:44 | Comment(4) | TrackBack(0) | 各種レビュー記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
純正のシフトノブの形状がお好みでしたら、これとかはどうなんでしょう?すこーし割高ですが…
http://item.rakuten.co.jp/suzukimotors/kial031/
Posted by 橘 at 2016年08月02日 20:52
>橘さん

そのシフトノブも後から発見して、いいかもとは思っていました。
純正と同じ形状+表面サラサラ(っぽい)なので、握り心地は良さそうです。
ただ、これも純正同様、妙に縦に長いデザインがちょっと…

もしも交換するタイミングがきたら、アルトワークス(MT)のシフトノブを、交換パーツとしてディーラーで注文するのもアリかなと思っています。
Posted by a2me at 2016年08月04日 16:56
以下の記事を見る限り、アルトワークスのシフトノブは専用設計になっていて、スズキの他のMT車には取り付けられないみたいですね。
ぐぬぬ…残念。

http://minkara.carview.co.jp/userid/230573/blog/37278236/
Posted by a2me at 2016年08月05日 17:07
はじめまして、私もMT車乗ってます
旧モデルのミラジーノ最終版、ノンターボです
ミニもどきですねー^ ^
なぜMTに乗っているか、、理由はヨメさん
ヨメさんがエンジンブレーキがかからない車は怖い
アクセル離して止まらない車は年寄りには乗れない
AT買うなら免許返納するって言ってます(^_^)
ただもう12年目、実はダイハツは今は普通のMT車は無いんです
安いミラだけ、あとは二人乗りのみ
スズキに転向するしかない感じです、残念です
Posted by M at 2017年02月07日 12:46
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