首にかけるネックストラップは、手持ちで静止画を撮影する際には便利なのですが、三脚を使用して撮影する際には、その長さが非常に邪魔になります。
特に動画の撮影では、ストラップが雲台の滑らかな動作を妨げる原因となったり、ストラップと三脚がこすれる音が録音されてしまうこともあります。
そのような理由から、手提げ風に持ち運びができ、三脚の使用時には邪魔にならないような、ハンドストラップテイストのコンパクトなストラップがほしいと思っていました。
そこで手に入れたのが、キヤノン純正でありながら、市場に出回ることの無い、珍しいストラップです。
実は、純正ストラップを改造して作っただけというオチなのですが、まさにこのようなストラップがほしかったんですよね。
つくり方は後述しますが、簡単に作ることができるわりには、非常に役立っています。
このトラップは、動画撮影を快適に行なう事を目的としているため、ハンドストラップ風にカメラの右サイドに取り付けます。
カメラの左サイドは、外部マイクやモニターを接続するための端子が密集していることに加え、60Dや70Dはバリアングルモニターの可動エリアでもあります。
そこにストラップまで取り付けると、カメラの左サイドはかなり混雑してしまうのです。
では、どのようにしてカメラの右サイドのみにストラップを取り付けるかということですが、これには2通りの方法があります。
1つ目は、カメラの三脚穴を利用する方法です。
ただし、これはあまりオススメはできません。
なぜなら、ハンドストラップなどで使用するような、カメラの三脚穴を利用してストラップを取り付けるパーツは、カメラとシュープレートの接地面積が少なく、動画撮影においてはカメラの安定感が損なわれるからです。
2つ目はバッテリーグリップを利用するという、オススメの方法です。
私の場合、ムービーを撮影する際は、撮影時間を2倍にするために、バッテリーグリップを付けることが多いのですが、バッテリーグリップにはストラップを取り付けるための金具が標準装備されています。
これを利用して、比較的スッキリしている右サイドのみにストラップを取り付けられるわけですね。
誰も興味無いかもしれませんが、つくり方についても少し触れてみましょう。
おそらく需要自体がほとんど無いためか、このようなストラップはほとんど商品化されておらず、必要ならば自分で作ってしまうのが手っ取り早いです。
手作りといっても、通常のネックストラップを少し改造するだけなので、超簡単ですよ。
まず、市販のキヤノン純正ストラップの、ロゴが刺繍してある部分を残して、片側をハサミで切断します。
あとは、切断したほうの三角のパーツから先端までの部分を、ロゴが刺繍してあるほうに移植すれば、ほぼ完成です。
ちなみに、三角の部分を縫うときは、もともとあった縫い穴を利用して手縫いをすると、綺麗に仕上がります。
革製品を縫うときに使用する平縫いをしているので、オリジナルのミシン縫いのものより丈夫に仕上がっているはずです。
ストラップの細い部分も、ちょうど良い長さに切断し、先端が丸みを帯びるように、ハサミなどで加工します。
最後に、ライターなどで先端を軽くあぶり、ナイロン樹脂が溶け出したところで、金属のスプーンなどで綺麗に成形すれば出来上がりです。
サクサクと作業すれば3時間、慎重に作業しても5時間もあれば完成すると思います。
作業時間のほとんどは、三角の部分を平縫いで綺麗に仕上げるためにかかる時間でした。
カメラに取り付けると、以下のような見た目になります。
もともと純正のネックストラップなので、強度的には全く問題ありません。
カメラバッグの中でもストラップが邪魔にならず、手提げバッグの取っ手のような感覚で、素早く安全にカメラを取り出すこともできます。
そしてなんといっても、動画の撮影中に、ストラップが三脚やアクセサリー類と干渉せず、安心して雲台の操作ができるというのが大きなメリットです。
手持ちで静止画を撮影する際は、首にぶらさげておくことができないため、握力に自信の無い人にはつらいかもしれませんね。
ただ、撮影スタイルによって、ストラップの選択肢は多いほうが良いわけで、三脚の使用が比較的多い私にとっては、このようなストラップの使い心地がしっくりときたわけです。
DIY好きな人にとっては、なかなか楽しい工作なので、ベリーショートなストラップに興味があれば、ぜひ試してみてください。
あっそういえば・・・
新年を迎えて既に17日が経っているので、今さら感もありますが・・・
あけましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします!
一応、元気に2014年のスタートを切っています。
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