2013年05月17日

アドビのサブスクリプションへの完全移行について思うところ。

アドビがサブスクリプションへ完全移行

Adobeが、ソフトのパッケージ販売を終了しました。
すでに、サブスクリプションと呼ばれる月額課金方式に移行し、ソフトもダウンロード販売のみとなっています。
なるほど、よく考えると、このシステムってすごく効率的ですよね。
ユーザーサイドだけではなく、メーカーサイドにとっても。
つまり店頭での販売が無いので、そのためにかかっていたコストが一切無くなるというわけです。
パッケージをデザインしたり印刷をする必要が無い。
DVDのプレス生産をする必要が無い。
物流の必要が無い。
在庫をかかえる必要が無い。
良いことばかりですね。
・・・だけど何かが物足りない。

アドビのこのような方向性は、特に珍しいものではないです。
音楽業界はすでにCDの販売に見切りをつけているし、その現状を観察すれば、ソフトウェア業界の未来の姿も見えてくるかもしれません。
今後、ディスクメディアは無くなっていき、インターネット経由でダウンロードするという流れはあらゆるジャンルで加速していきそうです。
何度も言うようですが、このようなシステムって、すごく効率的で便利ですよね。
・・・だけど何かが物足りない。

がんばって働いて、お金を貯めて、そして好きなものを買う。
そうしてやっとの思いで手にしたものは、ついつい机の上の目立つところに置いて、グラス片手に満足感に浸りながら眺めたりすることができるわけですよ。
サブスクリプションという圧倒的に効率的なシステムは、そういった純粋な心の衝動とは全く別次元の話です。

仮に映画のDVD(またはブルーレイ)販売がなくなり、サブスクリプションのみになったと仮定した場合、どんな感じでしょうか。
いつでもストリーミングにより、テレビの解像度に合った高品質の映像が再生できるとすると、とても効率的ではありますが、なんだかつまらないですね。
封を開ける楽しみ、盤面印刷を見る楽しみ、付録の小冊子などを確認する楽しみも無く、所有感すら無いかもしれません。
CDにだって同じ事が言えるし、音楽配信にいたっては、実は低ビットレート化された低音質な楽曲が配信されているわけで、その音質の違いを聴き取れるかどうかは別として、そういうものを聴いているんだという現実が、なんだかつまらないですね。
ディスクメディアというプラスチックの物体を扱う際の負の部分、例えば落としたら割れてしまうかもしれないことや、ディスクの記録面にキズが付かないように慎重に扱わなければならない行為さえも、わびさびがあるように思えてしまいます。
また、棚に並べられた、コレクションされたDVDの背表紙を眺めるだけでも心癒される瞬間があるように思うのです。

ソフトウェアと映像コンテンツでは話が違うよという人もいるかもしれませんが、私にとって心情的に共通する部分はかなりあります。
サブスクリプションというシステムでは、やっとの思いで手に入れた達成感や、所有欲が圧倒的に無さ過ぎるのです。


ちなみに、以下の写真は、私が現在使用している「Adobe Web Premium CS5」です。
Adobe Web Premium CS5

久しぶりに盤面を見ました。
おそらく、このDVDを見たのは3回目です。
メインのPCにインストールする際と、ノートPCにインストールする際と、今回の写真を撮る際の3回ですね。
ここ数年の間に使用した頻度はたったの3回!
しかもそのうち1回はただの撮影のため・・・
ならばサブスクリプションで全く問題無いね!
と、確かに言いたくなるのですが、それとこれとは別の話。
なんだかこう、あれがそれでこれなんですよねぇ・・・時代はクラウドなんですねぇ。


アドビの方向性に異論はありません。
最先端のIT企業が、ディスクメディアという過去の遺物にこだわる必要は全くないでしょう。
所有することにより達成されるスタンドアロンに魅力を感じるのは、私が時代の流れに乗れていないだけかもしれませんし。
ただ、ディスクメディアがあるうちは、私はこれからもブルーレイディスクを買うし、CDを買いますよ。
あ!あと、本も買います!


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