2012年08月06日

Canon EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM を使ってみた感想。

Canon EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM


どうしてもキヤノンのデジタルカメラ用レンズ「EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM」がほしくなったので、アマゾンで注文しました。
実は、私の家から自転車で10分ぐらいのところに、巨大なアマゾンの鳥栖配送センターができたので、ひょっとして、5分ぐらいで商品が届いたらどうしよう!
などとソワソワしていたのですが、次の日にネットで配送状況をチェックすると、「大阪から出荷済み」となっていたので、ちょっと冷静さを取り戻して待つことにしました。

2日後に、レンズ本体と、別売りのレンズフードと、念のために買ったキヤノン純正レンズプロテクターが届きました。
今回購入したもの

さっそくカメラに装着していろいろと使い込んでみたので、今さらではありますが、このレンズに関する感想などを書いてみたいと思います。
EOS 60D に装着した状態

キヤノン製レンズフードについて


まずはレンズフードについて思うことですが・・・
なぜにキヤノンはレンズフードが別売りなのか。
サードパーティレンズメーカーの製品は全てフード付きなのに対し、頑なにフード別売りを貫いています。
プロ用ムービーカメラの世界でも、ソニーやパナに比べると、キヤノン製のパーツ類はわずかに高いんですよね。
そう考えると、このようなアクセサリー類で小銭をコツコツ稼ぐあたりが、なかなかキヤノンらしいところではあります。
ただし、フードを取り付ける部分のバヨネット機構のつくりや、カチッと装着する際の手ごたえ感、パーツの強度など、製品自体はさすがにしっかりしています。
ムービーの世界でもそうですが、とりあえずキヤノン製を買っていれば間違いないという印象はあります。

フードの外観はいい感じです。
フード装着時

表面処理は、以前のモデルのようなツルツルの表面ではなく、EF-Sレンズのボディ表面と同じ加工がされていて、大き目の凹凸がありザラザラしています。
これなら、擦り傷が付いても目立ちにくそうだし、装着・取り外しの際のグリップも多少はいいかもしれません。
表面処理

フードの内側にはきっちり植毛処理がされていて、光の反射を見事に吸収してくれます。
内側の植毛仕上げ


EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM について


まずは、このレンズを標準ズームにしようと思った理由ですが、似たようなズーム比のレンズとしては、24-105mmのズームレンズにも良いものがあり、どちらにしようか迷いました。
ただ、どうしてもAPS-Cのカメラだと、広角側が24mmでは足りず、ストレスを感じる場面が多いだろうということが予想できます。
APS-C専用の一般的な標準レンズが広角18mmからという中で、このレンズの広角15mmからという設定は、やはり大きな魅力です。
しかも、15mmという広角域で手振れ補正機構が使えるレンズは、このレンズだけでしょう。
レンズの表示部分

短焦点レンズを使えということになるので、あえて画質を求めたりはしませんが、少なくとも18Mセンサーに十分対応できるレベルの解像力と、それなりに便利なズーム比、そしてなんといっても広角15mm・・・
私の標準レンズの選択肢としては、スペック的にこのレンズしかありませんでした。


次に外観についてですが、他のEF-S レンズと同様の外装なので、あまり高級感を感じることはありません。
ただし、見た目以上に重くズッシリとしているため、頑丈な印象を持ちます。
レンズの径は 72mm と大きいのですが、標準レンズとして手軽に持ち歩けるように、レンズの全長は短く抑えられています。
そのため、ズームの際に鏡筒が2段伸びしてしまうのですが(埃が入りやすそうなイメージで好みではない)、レンズの全長を抑えるためと、ズーム比を考えれば仕方の無いことです。
広角時、望遠時の全長の比較

EF-S 18-55mm のレンズを装着した状態で入るようなカメラバックであれば、このレンズを装着したままでも、ほぼ入るのではないかと思います。


次に操作性についてです。
鏡筒の短さが大変重宝する一方で、そのしわ寄せがフォーカスリングに表れているというか、フォーカスリングの幅があまりにも細すぎです。
フォーカスリング

7Dと同時発売のレンズというだけあり、基本的にはオートフォーカスが前提という考え方なのかもしれません。
USM搭載で、オートフォーカスの快適さに関しては(ボディにもよりますが)、何も言うことはありませんが、マニュアルフォーカスを活用するには慣れが必要でしょう。
一方、ズームリングにはそれなりの幅があり、快適なトリク感のおかげもあって、かなり操作しやすいです。
スムーズなズーミングは、写真よりも動画撮影の際に、より力を発揮します。
真下や真上を向けても、鏡筒が自重落下することは無いので、カメラの向きや画角も自由に決められるという快適さがあります。
フォーカスリングとは対照的に、ズームリングの操作に関しては全くストレスを感じさせないレンズです。
ズームリング


描写力に関しては、掲載用のサンプルを撮影していないことと、すでにさまざまな画像がネット上にあるので省略しますが、ズームレンズとしてはかなり優秀といえます。
国内外の評価を見ても、画質や鏡筒のつくり、ズーム比などは評価が高いのですが、問題点としてあげられているのは価格が高いという部分です。
つまり価格分の性能が無いということが専らの評価のようですね。
確かに、レンズの径や価格帯から考えると、F4の通しで行けたのではないかという気もしないでもないのですが、個人的には十分に盛りだくさんな内容です。
と書いておきながらさらなる要望を求めるなら、防塵防滴構造であれば言うことなしです。
EF-Sレンズもラインナップが増えてきて、さまざまなシチュエーションに対応できるのですが、防塵防滴構造のモデルがひとつも無いので、いざというときの信頼性に不安が残ります。
防塵防滴構造を採用している EOS 60D と組み合わせて使用した場合、ボディの性能を発揮できないということにもなります。
そういう理由で、広角側の足りないLレンズを無理して選択している人もいるのではないでしょうか。

細かいことを言い出すときりが無いのですが、外観・操作性・描写力などを総合的に見ると、とてもバランスの取れたレンズで、ほぼ満足しています。
キヤノンのAPS-Cのボディに装着する標準レンズとしては、これ以外の選択肢は無いのではないかと思えるぐらいです。

なにより、広角15mmのおかげで、写真を撮る楽しさがさらにアップしました。
多少の湾曲など気にしなければ、風景写真での迫力ある構図が飛躍的におもしろくなったし、室内でのスナップ撮影でも、画角でもどかしい思いをすることがほとんど無くなりました。
また、EOSムービーでも映像の幅が広がり、15mmという広角で、手振れ補正を効かせながら撮れるムービーはなかなか存在しません。

というわけで、すでに付けっぱなしの常用レンズになってしまいました。
EOS 60D に装着した状態

作品づくりから旅行での記念写真、日常でのスナップなど、ワンランク上の画角と画質を得られるオールラウンダーとして、これから活躍していきそうな予感です。



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posted by a2me at 00:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 動画・写真・カメラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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