
7月17日から公開される、スタジオジブリの最新アニメーション映画、「借りぐらしのアリエッティ」に期待している人は多いと思います。
もちろん私もその1人なのですが、人間と小人(こびと)さんが心を通わせるストーリーの作品といえば、今までにもたくさん存在しているので、それらの作品とは違った魅力をどのように打ち出してくるのかが非常に気になるところでもあります。
私は、「借りぐらしのアリエッティ」の原作(床下の小人たち/メアリー・ノートン著)を読んだ事が無いのでなんとも言えないのですが、同じジャンル(小人さんが主役という意味で)の作品としては、日本人著者による「コロボックル」シリーズは挿絵もストーリーも好きだったし、アニメーション作品では「とんがり帽子のメモル」も好きでした。
特に、メモルはあまりにも良く出来ている作品なので、同じジャンルのアニメーション作品として、アリエッティを比較対象として観てしまうような気がします。
もちろんテレビアニメと劇場アニメの違いがあるので、2時間前後(になるのかどうかわかりませんが)という時間制限が付いてしまう劇場用のオリジナルアニメでは、登場人物の魅力を最大限に引き出すのは至難の業だし、ストーリー展開が速くなりすぎたり、作品の世界観が狭くなりすぎたりと、厳しい条件が付きまとってしまうため、不利な条件になってしまうのは仕方の無い事ですね・・・
別にゲドの事を言っている訳ではありませんけど。
ただし、「借りぐらしのアリエッティ」の舞台は、おそらく床下&庭という、半径6〜7メートル以内での出来事がメインになっているのではないかと思うので、逆に壮大な世界観を表現する必要性は無く、人間関係のような人物の描写に力を入れてくれている気がします。
そのような構成ならば、個人的には大歓迎です。
そうそう、「借りぐらしのアリエッティ」は、今後のジブリの在り方を考える上でも重要な作品になると思います。
西洋の小説を原作にしたジブリ作品としては、「ハウル」は良かったのですが、「ゲド」が大失敗だっただけに、宮崎&高畑監督以外が監督を務めるジブリ作品の存在をアピールする上では、今回の作品は踏ん張りどころだと思うわけです。
ここでまた失敗してしまうと、いよいよ「宮崎駿=(イコール)スタジオジブリ」という印象が確固たるものになってしまう気がするのです。
そのイメージは、今後のジブリにとっては大きなマイナスです。
宮崎監督がいつまで現役でがんばってくれるのかわからない(できればいつまでもがんばってほしい!)のですが、若い監督の肩にジブリの未来がかかっているのは事実なわけで、今後のジブリの明暗を分けるという意味も含めて、「借りぐらしのアリエッティ」には、個人的に大きな期待をしているのです。
そんなわけで、個人的にはライバル関係となりそうなアリエッティ(左)とメモル(右)を意味も無く描いてみました。

制作サイドの人達は、おそらく「とんがり帽子のメモル」の事を意識してはいないと思うのですが、「借りぐらしのアリエッティ」には、メモルとは全く違う方向の魅力を打ち出した名作になってもらいたいと思います。
がんばれ、ジブリ!
なんてなつかしんでしょう!www
あんなにワイルドなイメージのひでさんも、「とんがり帽子のメモル」をみてたんですかぁ?
似合わなぁーい。