先月、takapopさんとカメラ談義で盛り上がった後、明るいレンズがほしいなーと思っていたので、とりあえず一番お手軽に手に入る、キヤノンの純正単焦点レンズ「Canon EF50mm F1.8 II」を購入してみました。
F1.8という数値は、私が持っているレンズの中でもダントツで明るいレンズなので、どんな写真(もちろん動画も!)が撮れるのか非常に楽しみにしていました。
すると先日、宗像大社へ遊びに行く事になったので、このレンズの性能を試すいい機会だと思い、一心不乱に試し撮りをしてみました。
そんなわけで、「Canon EF50mm F1.8 II」で撮影したサンプル画像と、このレンズの特徴や使用感についての個人的な感想をメモしておこうと思います。
外観について
製品のデザイン的にはかっこいいと思うのですが、プラスチック製の無塗装ボディがオモチャっぽさを醸し出しています。
ちなみにマウント部分もプラスチックですが、ガンプラのような模型用のプラスチックでは無く、丈夫な工業用プラスチックなので、強度に関しては問題があるようには思えません。
そういう意味では、本体質量130gという軽さは、逆に魅力になっているとも言えます。
ただ、せめて外装は塗装仕上げにしてほしかったところではありますね。
私も外観の安っぽさは少し気になったので、アルミのラインテープを、ボディの凹んだ部分にグルっとひと巻きするというカスタマイズをしてみました。(↓こんな感じです)
これだけでも、見た目のチープ感はかなり軽減されますよ。
また、開封した瞬間から、レンズの中に目視で確認できる大きめのホコリが入っていました。
たとえコストパフォーマンスを図った安価なレンズとはいえ、描写に影響を与えそうな部分がおろそかにされたまま検品を通過して、出荷されてしまうという仕組みは、何とかしたほうがいいのではないかと思います。
使用感について
フォーカスリングが小さくて回しにくいのが難点ですが、1万円弱という価格で、一応オートフォーカスが付いているので良しとします。
ただし、絞り開放の場合は被写界深度が極端に浅く、カメラさんが狙ったところにピントを合わせてくれない場合もよくあります。
シャッターチャンスが少ない被写体を、オートフォーカスのみに頼って撮影するのはかなり危険な感じがしました。
場合によっては、マニュアルフォーカスのみで対応した方が良さそうですね。
また、もちろんレンズ内の手振れ補正機能は付いていないのですが、レンズの明るさを活かしたシャッター速度で撮影すれば、手振れはほとんど気になりませんでした。
ただし、動画撮影の際は、手振れがダイレクトに映像に伝わるため、絶対に三脚の使用が必須だと感じました。
50mmという焦点距離についてですが、35mmフルサイズのカメラの場合はちょうどいい焦点距離かもしれませんが、私のようにAPS-Cサイズの撮像素子のデジタル一眼レフカメラの場合は焦点距離が80mm相当となってしまい、街中で近くのものを撮影する用途として使うには、狙った画角で撮影しにくいレンズだと思いました。(思ったよりも被写体が大きく撮影されます)
お散歩などでお手軽に持ち歩きたい場合には、価格差はかなりありますが、「Canon EF28mm F1.8 USM」がちょうどいいレンズのような気がします。
描画について
価格からすると、描画に関しては十分満足できる仕上がりです。
まあこれは、このレンズが優れているというよりは、明るいレンズがいい描写をしてくれるという事ですが…
通常撮影する分には、2段ほど絞った方が安定した描写ができるような印象も持ちました。
色の特性としては、青みの強い絵になるので、クールな印象の写真が好みという方にはいいかもしれませんね。
私は人物を撮るのが好きという事もあり、個人的には赤みがかる方がまだいいので、撮影後の色補正作業は必須です。
とにかく、通常のズームレンズと比べると、背景のボケ味を十分楽しむ事ができるので、そういう目的をお手軽に体験するには、いいレンズだと思いました。
特に動画に関しては、ピントがズバリ合いさえすれば、とても奥行きのある印象的な映像になります。
NDフィルターを併用して絞り開放で撮影すれば、屋外でもいいボケ具合で撮影できそうです。
以下は、「Canon EF50mm F1.8 II」を使用して、今回撮影してみた写真です。
単焦点レンズといえば、半径5メートル以内のものを撮影するようなイメージですが、風景写真も普通に撮影できますね。
実際に撮り比べていないのでわかりませんが、明るいレンズだと、被写体の表面の質感がハッキリ写るような気がします。
ちょうど菊の展覧会があっていたので、絞り開放でテスト撮影。被写界深度が浅いなぁ。
えーと、ドラさんですか?
宗像大社の近くの道の駅で、絞り開放でカブを撮影しました。
このレンズは、絞り羽根が5枚しかないので、絞った状態で背景をボケさせると、光の点が5角形にボケます。
絞り開放なら綺麗に丸くボケてくれるので、光のボケを見せるといった場合には、開放しかないですね。
料理も撮影してみました。
横から箸を入れてるのだれぇ!?
意外と離れた位置から撮影しています。
場所が広いお座敷だったので、自由に距離を調整する事ができたのですが、50mmという焦点距離は、料理の撮影には向いていないと思います。
絞り開放で撮影です。器の左右の縁にはピントが合っているのですが、前後の縁は完全にボケています。ピントが完全に合っている範囲は1cmも無いですね。
このような状況で使用する事を考えると、フルタイムマニュアル機構がほしくなってきます。
ちなみに、自宅で動画も撮影してみました。
やはり、被写界深度が極端に浅いですね。
かなりシビアなピント操作が要求されます。
でも、ボケるレンズでの動画撮影は、ただ撮るという作業だけでもおもしろいですね!
一眼レフカメラの動画機能で日々遊んでいると、ちょっとした映像作品を作りたくなってきました!
ただ、時は金なり…もう少し時間がほしいですね。
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僕のレンズも焦点距離が40mmと、やや望遠よりなので料理の写真に苦労してます。そもそもの腕の問題もありますが。
短編映像の公開、楽しみにしてます!
ズームレンズよりも、カメラ本来のおもしろさを体感できるような気がします。
シャッターボタンも、ついつい気合いを入れて押してしまいます(笑)
えーと、映像作品は・・・
がんばって作る予定です!・・・
完成がいつになるのか全くわかりませんけど・・・